収納の工夫㉘ 夫婦2人暮らしのライフスタイルに沿った間取り・収納3
今週は「夫婦2人暮らしのライフスタイルに沿った間取り・収納」のご提案最終回です。
今回はシニア世代(60代~老後をゆっくり過ごす世代)の2人暮らしについてご紹介します。
シニア世代は仕事がひと段落され、今からお2人の時間を大切に過ごす時期です。
またはお互いのそれぞれの時間を有意義に過ごしたいという方もいらっしゃるかもしれません。
また、誰しも年を取ってくると少なからず体の衰えがやってきます。
ですからなるべく快適にすごせるよう、段差をなくす、手すりを設ける、床を滑らない素材にする、
生活動線をシンプルにするなどの工夫をしながら、
お2人の希望に沿った穏やかな生活が送れるような工夫が必要です。
【間取りのポイント】
・移動、動作のしやすさを考慮する
(段差をなくす、手すりを随所に配置、滑らない床)
・シンプルな動線の間取りにする
・寝室を分ける場合は安全性を確保(安否の確認ができること)
この世代のお2人暮らしの事例をご紹介します。
お2人でのんびり過ごすのに最適なコンパクトな平屋の住宅です。
真ん中にリビングを配置し、食事やテレビを共にできます。
お孫さんやお子様が遊びにいらっしゃった際は和室に寝泊まりができます。
収納は台所奥に大きい納戸が設置され、
キッチンのパントリーや洗面脱衣室の収納としても利用できます。
勝手口から買い物の荷物や庭の家庭菜園でできた野菜を直接運び込んだりもできます。
1箇所にまとめることでどこに何を置いたかわからなくなることを防止できます。
また、各自の部屋を左右に配置しお互い自分の部屋を好きに飾り付けたり、
夜も好きな時間に就寝することができます。
収納も各部屋一面にたっぷり取ってあり、たくさん入れることができます。
この間取りならば適度な距離をとりながら自分の時間を思う存分楽しむことができるでしょう。
お互いまだ思う存分動ける間は、万が一に備え部屋の入口引戸にすりガラスやスコープなど、
中の様子が伺える工夫があると安心かもしれません。
どちらかが体が不自由になった場合は扉を開けておけばリビングから様子がうかがえます。
その際は建具を大きく開けることのできる和室を寝室にすると心細さも和らぐかもしれません。
お互いに歳を取り、穏やかに過ごしたいというシニア世代の方の
第二の人生に寄り添った住まいのご参考になればと思います。
3回にわたって「夫婦2人のライフスタイル」を年代別にご紹介して参りました。
夫婦2人といっても様々なかたちがあります。
ご要望に沿った住宅づくりを弊社では行っておりますのでお気軽にご相談ください。